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「刺し子」プラス「柳宗悦」イコール「日本民藝館」

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こんにちは。神奈川県大和市の印刷・企画・デザインならおまかせのアドタックです。

 

皆さんは「刺し子」をご存じでしょうか。

「刺し子」とは日本に古くから伝わる伝統的な刺繍のことを言います。

昔、布はとても貴重なものでした。特に東北地方では厳しい寒さをしのぐために

布を補強し重ねた布を刺し縫いしたのが始まりと言われています。

刺し子技法は地方によって違い、青森県津軽地方の「こぎん刺し」、南部地方の「菱刺し」、

山形県庄内地方の「庄内刺し子」が日本三大刺し子と言われています。

その文様は和風ではあるけれどどこか西洋風であり、古典的であるけれども現代的でもあり。

そのデザイン性のある文様とひと針ひと針丁寧に施された手仕事による風合いが、わたしはとても好きなのです。

刺し子の伝統文様をほんの一部ご紹介すると

 

【麻の葉(あさのは)】

麻のようにまっすぐ丈夫に育つように、多くの人と繋がって生きていけるように、

との思いが込められており、赤ちゃんの産着に用いられた。

 

【花刺し(はなざし)】

曲線の連続模様で、花が一面に咲いたような美しく可愛らしい模様。

時代とともに一度は廃れた刺し子ですが、昭和に入り柳宗悦(やなぎむねよし/民藝運動の主唱者、美術評論家、哲学者、思想家)らによる、

日用品に美と職人の手仕事の価値を見出す民藝運動によって、再び注目を浴びることとなります。

 

余談ですが、宗悦の息子の一人はバタフライスツールで有名な20世紀を代表する工業デザイナーの柳宗理。

その柳宗悦の生前生活の拠点としていた建物が、東京目黒の日本民藝館(西館)にあります。

日本民藝館は「民藝」という新しい美の概念の普及と「美の生活化」を目指す民藝運動の本拠として、

柳宗悦らによって企画され開設された博物館です。

こちらでは様々な特別展を企画されており、現在は染色家・柚木沙弥郎の生誕100年展(20234月2日まで)を行っています。

これがまた、とても斬新でかつカラフルで活力に溢れた作品なのです。

 

そして何が言いたいのかと言うと、わたしが今一番行きたい博物館と言うことです。

桜の季節ももうすぐです。目黒川の花見を兼ねて訪れたいと思います。

最後に私の刺し子コレクションを。

 

 〈Y.M〉