こんにちは。 神奈川県大和市で印刷、企画、デザインならおまかせのアドタックです。
第4回目のデザイン探訪、今回は横浜元町にあるお店「グリーンサム(GREEN THUMB)」を訪れました。
ここはハーブと魔女の専門店。
まるでご自身も絵本の世界から抜け出てきたようなチャーミングな女性店主が
30年前まだ世の中にハーブの存在があまり知られていなかったころ
そのすばらしさを多くの人に紹介したいという気持ちから、横浜で初めて開業したハーブの専門店です。
私は店主に、昔からハーブが好きでお店を?と尋ねてみました。
すると、「若いころ仕事でヨーロッパを訪れる度に植物の本を買い求め、独学でハーブを育ててきた」とのこと。
当時テキスタイルデザイナーだった彼女は、育てたハーブのスケッチも熱心にしたそうです。
そしてあるとき、魔女とは自然をよく観察し、薬草を育て、長年の経験から得た知識を活用した人たちだったことを知り
「あら、それなら私、魔女じゃない?」と思い、今のお店に結び付いたそうです。
ところで、みなさんは「キッチンウィッチ」をご存知でしょうか。
ヨーロッパに古くから伝わる魔女人形で、家を守ってくれる存在とされています。
「グリーンサム」では、そのキッチンウィッチを一体一体手作りし販売しています。
私は初めてお店に訪れたとき、この人形に強く惹きつけられてしまいました。
そのときは「いやいや人形なんて…」と思い帰ったのですが、
後日どうしても忘れられず再訪、購入に至りました。
普段、実用性のない雑貨を買い求めることはほとんどないので自分でも意外でした。
なぜだろう、と考えたとき思い浮かんだのは、「ストーリーのあるモノづくり」というキーワードです。
キッチンウィッチにはそれぞれ、薬草魔女や惚れ薬の魔女といったストーリーが設定されています。
しかしそれ以外に、人形からは作り手のエネルギーがあふれているように感じました。
購入後に店主から様々なエピソードを聞くことで、この人形には彼女の歩んできた道のりや、
魔女というテーマへの情熱が詰まっているのだなあと納得できる気がしました。
ちなみに一番おどろいたのは、人形の洋服の一部は、工場に発注したオリジナルの織り生地を使っていること!
まさか生地からオリジナルとは…。
お店には県外からもお客様がやってきたり、電話で人形のオーダー(修理?)も入ります。
店主が今作業を進めていますと伝えると、電話のお客様は、いつまででも待ちます、とおっしゃっていたようでした。
そんなお客様たちと一緒で、私もすっかりこのお店と店主のファンになりました。
また店主は自らイラストを手掛けた本を出版しており、原画展の開催もありました。
もちろんテーマはハーブと魔女。
元町の裏通り、小さなお店に広がるハーブと魔女の世界に、
みなさんも訪れてみてはいかがでしょうか。
■お店の情報
「グリーンサム」
〒231-0861 神奈川県横浜市中区元町1-37
営業時間 11:00~19:00
月曜定休(祝祭日は営業 ※翌日休みの場合あり)