こんにちは。
神奈川県大和市の印刷・企画・デザインならおまかせのアドタックです。
数年ぶりに実家の物置きを整理していたら、
祖母が使っていた「組紐」を織る組み台を久しぶりに目にしました。
子どもの頃は糸を纏めておく「玉」同士がコツコツとぶつかる音や、
床に散らばった糸の欠片を見ては何を作っているのか分かっていなかったと思います。
組紐(くみひも)は複数の糸を人の手で交差し織りあげていく紐。
工場や大掛かりな機械を使用せずとも、
手の届く範囲でひとりで織り上げることができます。
まさに〈職人〉が成せる日本の伝統工芸です。
組紐と言われてもピンとこない若い方もいるかと思いますが、
数年前にヒットした映画「君の名は」で注目を集めたので
実際に組紐を手にした方もいるのではないでしょうか。
組紐はひとり、
台と向き合い
糸を繋ぎ、糸に思い込め、形に残すものです。
亡き祖母が何を織っていたのか完成型を当時見ることができなかったのですが、
今になって見つかったのが、ガラケー時代の携帯ストラップでした。
どれだけの時間をかけて制作したのか分かりませんが、
誰かのために時間を使い、喜んでもらえる姿を想像していたんだと思います。
私たちもまた仕事と向き合い、
クライアントの思いを形にする仕事をさせていただいています。
世の中はデジタルが浸透していますが、
時が過ぎても形あるものを残していく、
手仕事ならではの良さを再認識させていただきました。
〈H.M〉