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デザイン探訪(vol.14)in日本橋

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こんにちは。

神奈川県大和市の印刷・企画・デザインならおまかせのアドタックです。

 

今回は新年ということで、

おめでたいモチーフがたくさん!縁起物がテーマの展覧会、

日本橋の三井記念美術館「雪松図と吉祥づくし」展を訪れました。

 

美術館が入っている三井本館は、三井グループのルーツである越後屋の跡地に建ち、

昭和初期を代表する洋風建築として、国の重要文化財に指定されています。

 

越後屋といえば「店前(たなさき)売り」や「現金掛け値なし」の商法で販売に革命を起こし、

江戸の町民から「芝居千両、魚河岸千両、越後屋千両」と呼ばれるほどの隆盛を極めた呉服店。

当時の賑わいは浮世絵でもお馴染みですね。

三井本館の位置する室町周辺は江戸で最も古く、重要な町屋地域でした。

室町の通りは、いわば江戸のメインストリートだったと言えます。

そのような立地や、周囲の歴史ある建築物から、日常とはちがう華やいだ空気を感じられるのもこの美術館を訪れる魅力のひとつです。

さて館内へ向かいます。

 

ここで注目すべきはエレベーター。

上部の矢印型の針が特徴的で、映画に出てくるようなクラシックな作りです。

なんと1929年の創建当時のものがそのまま残っているそうです。

そのような貴重なものに乗れてしまうとは、なんだか得した気分。

 

エレベーターを出て館内へ。

室内の照明は最小限に抑えられ、作品が灯りで浮き上がっているような、はっきり言えば暗いほどです。

そのかわり辺りには重厚な雰囲気が漂い、静けさの中、じっくりと美術品を鑑賞できます。

 

撮影はできませんが、江戸時代の巨匠 円山応挙の代表作「雪松図屏風」を始め、

三井家ゆかりの美術品の数々が展示されていました。

富貴や子孫繁栄、長寿などを象徴するおめでたいモチーフがずらり。

掛け軸や蒔絵を施した硯箱、焼き物等、様々なものがあります。

 

今まで「松竹梅や鶴・亀はおめでたい」となんとなく知っていましたが、そのほかにも、

鹿やミミズクなども縁起が良いとされていたことも、今回の展示で知ることができました。

ミミズクは、その大きく見開いた目が、江戸時代に猛威を振るった天然痘による失明を防ぐとされ、

疱瘡除けのお守り的な存在だったそうです。

鹿は音読みが幸福を表す「禄(ロク)」に通じることから縁起が良いとされたようです。

 

また現代でも人気は衰えしらずの、猫を描いた掛け軸もありました。

猫は中国語の読み“mao”が「耄」“mao” =七十歳と同じことから、長寿を象徴しています。

 

作品の華やかさを楽しむ他にも、現代のように医療が発達していない時代、常に疫病や災害の危険にさらされていた人々が、

このようなモチーフに子どもの健やかな成長や一族繁栄の願いを込めたことが見て取れました。

日本橋周辺には古くからの神社も多く、パワースポットとも言われているようです。

皆様も新年、「福」を見つけに出かけてみてはいかがでしょうか。

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