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デザイン探訪(vol.25)in 台南

こんにちは。

神奈川県大和市の印刷・企画・デザインならおまかせのアドタックです。

 

昨年の夏に訪れた台南。

街の中のデザインを見つめ、自分が惹かれる台南らしさってなんだろう、と考えました。

第2回は「建築に見る生活や歴史」がテーマです。

第1回の「足元に映る都市のデザイン」こちらからどうぞ。

https://adtack.co.jp/archives/11777

 

街をかたちづくる要素はいろいろあるけれど、景観的な意味では建物の存在が大きい。

台南の中心街を歩けば、味のある店構えの飲食店、可憐な飾りの鉄格子をつけた民家、

荘厳な廟、風格ある庁舎、日本式家屋、オシャレなリノベーションカフェや民宿など、次々と目に入ります。

 

 

新と旧、公と私、聖と俗とが一体となった景観は私にとって新鮮で、もっと先へ、と足が進みます。

 

近代的なビルに挟まれた建物。

1年後にはもうないかもしれない。

 

 

鉄格子にお花がついている。

流行りだったのか、何度か同じタイプを見かけました。

このデザインをチョイスした人に「いいね」を伝えたい。

 

 

特に廟(お寺)の多さには驚かされます。

ビルとビルの間に唐突にあったりして、日本のお寺とはだいぶ違う雰囲気。

もっとなんというか、身近で生活の一部にある、という印象です。

廟の屋根には「剪黏(せんねん)」という、龍や武将などをかたどった豪華な装飾がついています。

屋根の上が小さな舞台のようで賑やかです。

 

 

旅の前に読んだ本「台湾の歓び」。

その中で、著者の四方田犬彦氏は「東洋におけるバロック精神の噴出があるとすれば

ここ(台南)をおいて他にない」と記していました。

東洋のバロック!

実物を存分に見ることができて、満足。

飲食店では、老店(老舗の飲食店)が格別な魅力を放っています。

 

 

一見「営業しているのだろうか…」と不安になる外観。でも味は良し。

そんなお店には、たいてい古い写真や歴史を紹介する記事が掲げてあります。

ここで商いをする人たちの背景をほんの少し知って食べるものには、

旅の味わいがプラスされ、より心に残ります。

 

 

さて次は日本式の木造建築。

日本統治時代に料亭として建てられたこの建物、今は観光客向けにカフェとして活用されています。

残念ながらこの日はお休みでしたが、傍らの柳の木が涼しげで、しばし休憩。

 

 

ちょっと足を延ばして古跡も訪ねました。

中心街からバスで30分ほど、台湾発祥の地と言われる安平(アンピン)には、

その昔オランダ人が築いた要塞「ゼーランディア城」の跡が残っています。

 

 

昔はレンガを積む時に、モチ米や砂糖、貝殻の粉を砂に混ぜて使ったと説明にあり、

「お米や砂糖って建築に使えるんだ」とちょっと驚き。

使える、というか手に入る材料でなんとかした、やり遂げたんだなあ、昔の人は。

路地を歩けば、この地区特有の「剣獅」という魔よけのレリーフが家の壁に見られます。

思っていたより大きくて、結構な迫力。

確かにこれなら魔が逃げて行きそう。

 

 

さらに、街のランドマーク的存在の台南消防署へ。

元は1930年代に建てられた旧「台南合同庁舎」です。

 

 

消防に関する資料館が併設されていました。

ちょっと覗いていくか、と軽い気持ちで入ったら、なかなか見応えがあり、

結局2時間近く滞在。

 

 

昔の消防車や防火服など、貴重な資料が見れました。

 

 

…人がいる!と思ったら人形でした。

 

最後に台南駅を紹介。

数年前から大規模な工事に入り、駅舎全体はシートで覆われています。

(下の写真中央。隣の高い円柱ビルはシャングリラホテル。)

 

 

リニューアル工事の完了は2026年6月との情報もありますが、どうなるのでしょうか。

あの簡素な外観が好きだったので、リニューアル後も旧駅舎の面影は残っているといいなと思います。

新しい駅の2階にはホテルやレストランができるそう。

これからも変化していく台南から目が離せません。

今後、台湾旅行を計画されている方、ぜひ台南まで足を伸ばしてみてはいかがでしょうか。

 

H.H