こんにちは。
神奈川県大和市の印刷・企画・デザインならおまかせのアドタックです。
今年の夏、再び台南に行ってきました。
そこで見つけたデザインあれこれを、何回かに分けて紹介したいと思います。
第1回「足元に映る都市のデザイン」
台南の旅を思い出すとき、浮かんでくるのは足元の風景です。
「なんでこんなに段差が多いの」
初めて台南を訪れたときに思いました。
街のいたる所にある「亭仔脚(ていしきゃく)」と呼ばれる、アーケード空間。

建物単位で所有者が異なるため、隣り合う店舗でも床の高さ・タイルの柄・
柱の形などが異なります。
そんなわけで、歩道の高さがバラバラ。段差だらけです。
よく気をつけていないと転んでしまいそうなので、横断歩道以外はずっと下を見て歩くことに。
初めは煩わしいと感じましたが、慣れてくると歩道に敷かれたタイルが、
なかなか味わい深いことに気が付きました。
自分調べによると、地面を彩るタイルは次のような系統に分類されます。
・装飾系(ガーリー。かわいい)



・整然系(フローリング的。ランダム系もある)


・風化系(昔よく見た気がする。懐かしい)

・近代系(滑りやすいので要注意)

この中で特に親しみを感じたのは、風化系。
小さい時、学校やなんかにあったような。
ひんやりとして見える石の質感と、すり減り、滑らかになった表面に歳月を感じます。
見つけて嬉しいのは、装飾系。
逆に惹かれないのは近代系。
汚れや欠けが味わいになっていない感じ。掃除はしやすいかも。
先にタイルの話をしましたが、じつは、私は段差そのものに魅力を感じています。
むしろ段差の方に思い入れがあるともいえます。
段差はこのように分類されます(自分調べ)
・スロープ系(スーツケース移動で助かる)



・配慮なし系(垂直)

・ちょっと配慮系(板が渡してある)

・番外編(ミニ階段)

どの段差も好ましい。それぞれに個性がある。
歩道のタイルは視界を流れていくだけですが、段差は意識して膝を曲げて登り、降りる。
旅行中、長い時は1日10時間近く歩き回る私。
その歩行のリズムまでもが旅の思い出として体に残っているから、余計にそう感じるのかもしれません。
段差が高ければ高いほど、台南に来たんだ!と嬉しくなります。
ちなみにこの段差、同じ台湾でも、割と都会の台北ではぐんと数が減ります。
なので、台南→台北という旅程の場合「台北、すごい歩きやすい!」という感覚が味わえます。
台南を訪れる際は、ぜひ「亭仔脚(ていしきゃく)」と「段差」が生み出す、
歩行のリズムを味わってほしいです。
そして素敵なタイルのデザインにも注目してみてはいかがでしょうか。
〈H.H〉


