こんにちは。
神奈川県大和市の印刷・企画・デザインならおまかせのアドタックです。
しつこくて恐縮ですが、またまた台湾のお話です。
今回訪れたのは、空港がある台北から高速鉄道で約1時間半のところにある都市 台南です。
台湾で最初の首都が置かれ「台湾の京都」とも言われる台南市。
歴史スポットや古い建物をリノベーションしたカフェなど、見どころがいっぱい!
街歩きが楽しく、1日10時間近くふらふら。
そこで出会った台南の「新」と「旧」をレポートします。
まずは「旧」から。
その昔、舶来品を扱う商店が並び、活気があったという「西門市場」。
当時の賑わいは失われたけれど、近年は若者がカフェを開いたりして
観光客がやってくるようになった場所、とのことで楽しみにしていました。
しかし、残念なことにガイドブックで見たお目当てのお店はよそへ移転しているみたい。
隣接地では工事をしているし、もしかして市場も開発の波に飲み込まれてしまうのか…
といてもたってもいられない気持ちに。
ならば今ある風景を目に焼け付けようとアーケードの中を歩きまわります。
そこにはアーケード好きにはたまらない光景が広がっていました。
人気のない暗い通路、見上げればところどころが木造で、天井からわずかに差し込む外光。
二階部分の窓にはレトロな照明が見えて、いつか見た映画の中みたいです。
勝手ながら、こういう場所がずっと残れば素敵なのにと思います。
次に「新」スポットを。
幾何学的な外観が特徴の「臺南市美術館2館」です。
この美術館は、台湾の建築家 石昭永氏と日本の坂茂建築設計事務所との共同設計により建設されました。
以前、夜の台南を何時間も歩き続け、汗だくのヘトヘトで顔を上げたらライトアップされた美術館が目の前にあり、
度肝を抜かれた思い出があります。
こんな近代的な建造物があると思っていなかったのと疲労で、夢の中みたいな不思議な風景でした。
そのとき「絶対、またここに来よう!」と思ったので実現できて嬉しかったです。
建物全体が台南市のシンボルである鳳凰(ほうおう)花をイメージしているそうです。
直線的なのに確かに「花」を感じる!すごい。不思議です。
ガラスの大屋根から光が降り注ぐ館内は明るく、開放感に溢れています。
屋根に用いられた「フラクタル構造」は、台南の強い日差しを適度に遮り、
葉陰のような陰影を作り出していました。
三角形を組み合わせたソファもおもしろいです。
場所によって並べ方もいろいろ。
展示はフロアごとに部屋がいくつかあり、好きな順番に中を覗いていく感じ。
ランダムに部屋が配置されたような複雑で自由な構造も見どころです。
最後に新と旧の融合スポットをいくつかご紹介。
日本で言う古民家をリノベーションしたようなオシャレ民宿。
これがほんとにもうあちこちに!
言葉の壁もあるので一人旅でこんな宿はハードルが高いと感じる私。
中もきっと素敵なんだろうな…。
スーツケースを持った女の子たちがチェックインするのをうらやまし~い、と見てしまいました。
次に国立台湾文学館 (旧台南州庁)。
建物は日本統治時代の1916年に建設されたもので、大規模な改修を経て文学博物館として生まれ変わりました。
中に「未来出版社」という展示コーナーがありました。
ポストカードサイズの用紙に、自分が本を出すとして、その本のタイトル、テーマ、序文を書いてもらいたい人を書いて、
指定の場所に置きます。
すると、書いた文字がそのまま壁に映し出されます。
壁にはみんなが書いた(架空の)本が次々と登場。
こんなにたくさん、それが些細なことだとしても、人にはそれぞれ表現したいテーマがあるのだとジーンとしました。
まだまだ紹介しきれないくらい興味深い場所、素敵なデザインがたくさんあった台南。
一人旅初心者の方にもおすすめの場所です。
〈H.H〉