こんにちは。
神奈川県大和市の印刷・企画・デザインならおまかせのアドタックです。
今年の6月に、またまた台湾に行ってきました。
行き先は昨年の8月と同じく、台南。
今まで8月と年末年始に訪れたことはあったけれど、6月の台南は初めて。
もう夏真っ盛りの気候かなと思ったけれど、緑の感じや、咲いている花が8月とは違い
熱帯の中にも季節があることを知りました。
さて、今回のテーマは「”台南”を伝える展示と空間」です。
台南ならではの素敵な体験を紹介します。
まずは、台南中心地からタクシーで15分ほどの安平地区へ。

安平は、その昔オランダ人がゼーランディア城を築いて治めていた歴史的地区。
昔ながらの路地も残る、台南の定番観光スポットです。
城跡「安平古堡(あんぴんこほう)」の一角で
「安平色巡り」という展示が開催されていました。
安平を象徴する色彩をピックアップし、
その色を「CMYK」に分解して紹介する、という内容でした。


「C(シアン)M(マゼンダ)Y(イエロー)K(ブラック)」
仕事柄、毎日目にしている4文字。
はいはい、知っていますよ、と思い見始めると、
この「CMYK」は印刷のカラーのことではなく…
C…Culture
M…Memory
Y…Year
K…Knowlege
という意味でした!

例えば「海の藍」は
C…Culture 50%
M…Memory 73%
Y…Year 100%
K…Knowlege 11%
Memoryが73%というのが、なんか良い感じです。

また「城の紅」では
C…Culture 100%
M…Memory 50%
Y…Year 30%
K…Knowlege 72%
「城」とはゼーランディア城を指し、
「紅」は城壁に用いられたレンガの色とのこと。



このように「色」を切り口に、さらに「CMYK」に結びつけて
安平の歴史や自然を紹介するセンスに驚きました。
次は市街地へ戻り、街のランドマーク的存在「林百貨店」へ。
林百貨店は、日本統治時代に建てられた「ハヤシ百貨店」を
リノベーションして生まれ変わった、台湾の名品やお土産がそろう人気スポットです。
その4階で、Tom Parkerというイラストレーターの展示が開催されていました。



会場では、台南の街のイラストがプリントされたタペストリーが目を惹きました。
じっくり見ていくと、建物などの配置が実際とはちょっと違います。
解説を読むと、作家が台南の人々に「あなたにとって、台南のスペシャルな場所はどこ?」と
質問をして、そこから得た回答を絵に落とし込んだということでした。
地元の人が親しむスポットを実際の地図に沿って配置していて、
省略されている部分もあるけど、繋ぎ合わせが本当に自然。
イラストマップとして完成度が高く、超人的な技です。
制作中の動画紹介もありました。動画を見ても一体どう描いているのかわからない…


ちなみに、林百貨店の展示を見た後に
老舗の書道用品店に立ち寄ったところ
同じタペストリーが店内にあってびっくり。

ご主人のお爺さんが「(今いる)このお店はここだよ」とイラストを指差してくれました。
また、奥さんが「ポストカードがある」と奥から出してきてくれたので、もちろん購入。
ポストカードの印刷より、タペストリーの方が
だいぶ青が鮮やかに表現されてました。
林百貨店の展示だけでなく、近隣のお店を巻き込んでの企画だったのでしょうか。
新しい・流行りのお店だけじゃなくて、昔ながらのお店が参加していることに嬉しくなりました。
最後に「南埕衖事(Tainan Lòng Story)」という8階建てのビルへ。

以前から、個性的な外観が気になって仕方がなかったのですが、
3回目の訪問で、やっと勇気を出して入れました。
入り口でチケットを購入するシステムです。
入り口の説明を読むと、日本の建築家「藤本壮介」という方が、台南の路地をテーマにデザインした建物だそう。


中にはカフェとギフトショップが入っていますが、人が少なくとっても静か。
各フロアには、竹を用いた天井や、街中でよく見る鉄格子「鉄窓花」のような仕切りなど、
そこかしこに台湾を感じるデザインがありました。
すごいすごい、こんな素敵なところなのに、人がいない。
私は美術館など、人工的で人が少ない空間が好きなので、かなりテンションが上がりました。


極めつけが、最上階の「空中庭園」。
網目状の天井から降り注ぐ日差しと吹き抜ける風。

夢の国か、ここは。
帰り際に、受付の女性に「私はずっとここが気になっていた。今日来れてよかった」と伝えたら
彼女が親指を立てて「Good!」。
「写真を撮ってあげる!」と、エントランスを背景に記念撮影してくれました。
このほかにも、今回の旅では「台南市美術館1館・2館」でも
写真展や仏教をテーマにしたアート作品など、面白かった展示がたくさん。
今度来るなら、美術館や企画展に目的を絞っても良いなあ、
なんて思いつつ、今回の旅はおしまい。
どこかに旅行を計画している方、その土地ならではの展示や空間体験を
プランに取り入れてみてはいかがでしょうか。
〈H.H〉


