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日本の書体

こんにちは。

神奈川県大和市の印刷・企画・デザインならおまかせのアドタックです。

 

長く親しまれているモリサワの「リュウミン」。

日本語の美しさをかたちにする書体であり、

新聞・文芸書・パッケージなど、

幅広いメディアで活躍してきたこの書体は、

なぜ今なお多くのデザイナーに選ばれ続けているのでしょうか。

そんなリュウミンの魅力をご紹介させていただきます。

 

 

その理由のひとつは、明朝体らしい気品ある骨格と、

やわらかな抑揚の絶妙な調和にあります。

「払い」「はね」「止め」などの細部が丁寧に設計されており、
文字ひとつひとつに“表情”が感じられるのです。

※表情を感じられるのはKO書体とKL書体を比べてみてください。

 

S〜Uまで揃う豊富なウエイト展開は、

見出しから本文まで統一感のあるデザインを実現可能にします。

リュウミンの魅力は、ノスタルジックを感じさせることでもありますが、

決して“懐かしい”だけではありません。

クラシックな佇まいを保ちながら、

現代の紙媒体やWebコンテンツにも違和感なく

馴染む柔軟性を持ち合わせています。

印刷物にもデジタルにも対応できる、

まさに“現代を生きる明朝体”です。

 

文章に静かな格調を添えたいとき、

選択肢のひとつとして真っ先に挙げたくなる・・・

それがリュウミンという書体です。

 

先に触れたことですが、

■ KO(Kyouiku-Old)書体

教育向けに設計されたタイプで、

仮名がやや大きめにデザインされています。

筆画のエッジもはっきりしており、

低学年の読者でもスムーズに読み取れるよう配慮されています。

 

■ KL(Kyouiku-Light)書体

こちらは高学年以上や一般向けを想定したタイプ。

仮名のデザインはスリムで洗練されており、

本文全体に落ち着いた印象をもたらします。

長文でも読み疲れしにくいのが特長です。

 

KOは可読性を重視したやさしいデザイン、

KLは落ち着きと品を意識したスタイル。

児童書や教科書にはKO、小説やエッセイにはKLというように、

用途や読者層に応じて選び分けることで、

より自然で快適な読書体験を生み出すことができます。

 

〈H.M.〉